AE減水剤
商品名 | 主成分 | 塩化物イオンによる分類 | 使用量 C×wt.% |
特性および主な用途 | 形状 | 包装単位 |
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ポゾリス®15S | リグニンスルホン酸化合物とポリカルボン酸エーテルの複合体 | Ⅰ種 | 0.6~1.5 | 一般土木・建築用コンクリート さらに高いスランプ保持性を有する |
液状 | 1kgポリ内装箱210kgドラム缶バルク |
ポリヒード®15DS | ポリカルボン酸エーテル系化合物とポリグリコール誘導体の複合体 | Ⅰ種 | 1.3~1.7 | 収縮ひずみの低減を目的とするコンクリート 一般土木・建築用コンクリート |
液状 | 1kgポリ内装箱バルク |
AE減水剤 高機能タイプ ポゾリス®15シリーズ
近年のコンクリートは建築分野のみならず土木分野においても、高品質化の観点から単位水量を低減することが強く求められています。 こうした背景から、従来のAE減水剤を更に高減水性能化し、かつスランプ保持性能を付与した、これからの時代をリードする新しいAE減水剤「ポゾリス15シリーズ」が開発されました。
このポゾリス15シリーズは、新たに開発されたポリカルボン酸ポリマーの効果により、単位水量低減時に生じるコンクリートの粘性増加に起因する、施工性の低下を容易に改善することができます。
また、このようなポゾリス15シリーズには、スランプ保持性能および凝結特性の差異により、標準形のポゾリス15L/15S/15Hと遅延形のポゾリス15LR/15SR/15HR等がありますので、これらの中から様々な材料・配(調)合・施工条件に応じて最適なタイプをご選定いただくことにより、施工性や耐久性能に優れたコンクリートを、安定して製造・供給・施工することが可能になります。
高性能AE減水剤とは
コンクリートの練り混ぜ時に他の材料とともにミキサーに投入することにより、通常のAE減水剤よりも高い減水性能や空気連行性能、良好なスランプ保持性能を発揮する。 1980年代に開発され、標準形と遅延形がある。高流動コンクリートや高強度コンクリートの製造には必要不可欠な混和剤。
収縮低減型高性能AE減水剤とは
コンクリートの乾燥収縮率を低減させながらも、強度や耐久性、施工のしやすさなどは普通のコンクリートと同等品質の低収縮コンクリートを製造する際に用いられる。 汎用性が高く、コストパフォーマンスにも優れているため、美術館のようなデザイン性が高い建物の他、幅広い展開が期待できる。
特長
- コンクリートの粘性を大幅に低減でき、ポンプ圧送性や打込み・締固め等の施工性を大幅に改善できます。
- スランプロスを大幅に低減できます。
- 従来のAE減水剤よりもセメントに対する分散性能が高く、単位水量を低減できます。
- 環境温度や使用材料などの相違に伴うフレッシュ性状の変動を小さくできます。
- ブリーディングの低減、水和熱の抑制、水密性や耐久性の改善が図れます。
用途
レディーミクストコンクリートをはじめとして、流動化コンクリート、単位水量を低減する必要のある耐久性に優れたコンクリートなど、土木・建築用コンクリートに幅広くご使用いただけます。
主成分および物性
種類 | 区分 | 主成分 | 外観 | 密度 (g/cm³、20℃) |
※全アルカリ量 (%) |
※塩化物イオン量 (%) |
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ポゾリス15L | AE減水剤標準形(Ⅰ種) | リグニンスルホン酸化合物とポリカルボン酸エーテルの複合体 | 暗褐色液体 | 1.05~1.11 | 0.9 | 0.01 |
ポゾリス15S | 1.04~1.10 | 1.4 | 0.00 | |||
ポゾリス15H | 高変性ポリオールとポリカルボン酸エーテルの複合体 | 赤褐色液体 | 1.02~1.08 | 1.4 | 0.00 | |
ポゾリス15LR | AE減水剤遅延形(Ⅰ種) | リグニンスルホン酸化合物とポリカルボン酸エーテルの複合体 | 暗褐色液体 | 1.07~1.13 | 1.3 | 0.01 |
ポゾリス15SR | 1.04~1.10 | 1.4 | 0.00 | |||
ポゾリス15HR | 高変性ポリオールとポリカルボン酸エーテルの複合体 | 赤褐色液体 | 1.03~1.09 | 1.3 | 0.00 |
※全アルカリ量、塩化物イオン量は分析値例です。
使用量と使用方法
- ポゾリス15シリーズはスランプの経時保持性によりタイプが分かれており、標準形では15L<15S<15Hの順に、遅延形では15LR<15SR<15HRの順にそれぞれスランプ保持時間が長くなりますので、使用条件によりタイプを選定してください。
- ポゾリス15シリーズの標準使用量は、セメントなどの結合材の質量に対して1.0%です。なお、使用量は配(調)合・材料・練混ぜ・温度や運搬時間などの諸条件により変動しますので、使用目的に応じて結合材の質量に対して0.6~1.5%の範囲で、試し練りを行って使用量を決定してください。
- ポゾリス15シリーズは単位水量の一部となりますので、使用量に応じて単位水量を補正してご使用ください。
性能
試験項目 | AE減水剤 標準形規定値 |
15L | 15S | 15H | AE減水剤 遅延形規定値 |
15LR | 15SR | 15HR | |
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試験値 | 試験値 | 試験値 | 試験値 | 試験値 | 試験値 | ||||
減水率(%) | 10以上 | 15 | 15 | 15 | 10以上 | 15 | 15 | 15 | |
ブリーティング量の比(%) | 70以下 | 50 | 50 | 50 | 70以下 | 54 | 54 | 54 | |
凝結時間の差 (min) |
始発 | -60~+90 | +40 | +60 | +55 | +60~+210 | +105 | +120 | +120 |
終結 | -60~+90 | +35 | +55 | +55 | +210以下 | +100 | +120 | +125 | |
圧縮強度比 (%) |
材齢7日 | 110以上 | 128 | 130 | 135 | 110以上 | 128 | 132 | 137 |
材齢28日 | 110以上 | 118 | 120 | 125 | 110以上 | 121 | 125 | 126 | |
長さ変化比(%) | 120以下 | 100 | 99 | 98 | 120以下 | 98 | 99 | 99 | |
凍結溶解に対する抵抗性 (相対動弾性係数、%) |
60以上 | 98 | 97 | 98 | 60以上 | 98 | 98 | 98 |
- 使用材料
- セメント:普通ポルトランドセメント3種混合
粗骨材:青梅産硬質砂岩砕石(表乾密度:2.65g/cm³、MS:20mm)
細骨材:大井川水系陸砂(表乾密度:2.60 g/cm³、FM:2.67)
混和剤:ポゾリス15L・15S・15H・15LR・15SR・15HR(C×1.0%)
空気量の調整方法
ポゾリス15シリーズには、空気連行性の異なるAタイプ(A1、A2~An)があります。 「n」の値が1つ増すごとに空気量は0.3~1.0%程度順次多く連行するように調整されていますので、所要の空気量が得られるように試し練りにより適切なAタイプを決定してください。 なお、基本タイプでも空気量が過大となる場合は、低空気連行タイプがあります。 また、ポゾリス15シリーズを用いたコンクリートの空気量は、当社のAE剤を別途に計量して調整する方法もありますので、当社セールスマンにご相談ください。
使用および取扱上の注意事項
- 本剤を推奨する使用量の範囲外で使用する場合は、あらかじめ試し練りで性状を確認するか、当社セールスマンにご相談ください。
- 本品は他の混和剤や雨水・異物等の混入がないように、また凍結しないように(凍結温度:-1℃)保管してください。
- 凍結した場合は、暖めながら静かにかくはんし、融解させてからご使用ください。
- 取り扱いに当たっては、保護メガネ、ゴム手袋等の保護具を着用してください。
- 目に入った場合は、速やかに清浄な水で十分洗眼した後、専門医の診察を受けてください。
- 皮膚に付着した場合は、速やかに水で洗い流し、必要に応じて専門医の診察を受けてください。
- 飲み込んだ場合は、多量の水を飲ませ、専門医の診察を受けてください。
- 廃棄する場合は、都道府県知事の許可を受けた廃棄業者に処理を委託してください。
- 使用および取扱いの前に、当社の製品安全データシート(MSDS)をお読みください。
荷姿
21kgポリ内装箱、210kgドラム缶、バルク